最近、腸活について調べていると、「プロバイオティクス」「プレバイオティクス」「シンバイオティクス」という言葉をよく見かけます。
私自身、最初はプロバイオティクス・プレバイオティクス・シンバイオティクスを整理してみた
「プロバイオティクス=生きて腸まで届く乳酸菌」
そんなイメージを持っていませんか?
私自身も長い間そのように理解していたのですが、調べてみると少し違っていたようです。今回は、自分の理解の整理も兼ねて、腸活にかかわる重要なキーワードをまとめてみます。
プロバイオティクスとは?
国際的には、プロバイオティクスは次のように定義されています。
「十分量を摂取したときに、宿主に健康上の利益をもたらす生きた微生物」
(FAO/WHO合同専門家会議やISAPPで広く採用されている定義)
ポイントは次の3つです。
- 生きた微生物であること
- 健康上の利益が示されていること
- 十分量を摂取すること
ここで私が勘違いしていたのが、「生きて腸まで届く」という部分でした。
実は、国際的なプロバイオティクスの定義では、「生きたまま腸まで届くこと」そのものは明示されていません。
もちろん、健康効果の多くは腸内で発揮されるため、胃酸や胆汁に耐えて作用部位まで届く性質が重要になることはあります。しかし、「生きたまま腸まで届くこと」が定義上の必須条件として明記されているわけではないようです。
つまり、
「生きた微生物であること」は国際的な定義上の必須条件ですが、「生きたまま腸まで届くこと」が定義に明記されているわけではない
という理解が、現時点では比較的正確なのだと感じました。
なぜ死んでしまっても注目されるの?
近年の研究では、途中で死んでしまった菌(死菌・不活化菌)にも健康作用があることが分かってきています。
菌体成分が免疫細胞へ働きかけたり、腸内細菌叢に影響を与えたりする可能性が示されており、「生きている菌だけが役立つ」というわけではなさそうです。
ただし、死菌は国際的な定義上の「プロバイオティクス」には含まれません。
最近では、このような菌体成分や代謝産物を含めて「ポストバイオティクス(postbiotics)」として研究が進められています。
「生きて腸まで届く」というフレーズは、商品の特徴や強みを分かりやすく伝えるマーケティング表現として使われることも多いようです。
日本ではより厳格な考え方も
一方で、日本の腸内細菌研究の分野では、プロバイオティクスに求められる条件として、より厳格な基準が示されることがあります。
例えば、次のような条件です。
- 安全性が保証されている
- 胃酸や胆汁に耐え、生きたまま腸に到達できる
- 腸内で増殖や機能発揮ができる
- 宿主に有用な効果を示す
- 食品として有効菌数を維持できる
このように、国際的な広い定義と、研究分野における厳格な基準では、少し視点が異なる場合もあるようです。
プレバイオティクスとは?
プロバイオティクスと似た言葉に、「プレバイオティクス」があります。
これは、腸内にいる有用な微生物のエサとなり、健康効果をもたらす食品成分のことです。
具体例としては、
- オリゴ糖
- 食物繊維
- 難消化性デキストリン
- イヌリン
- レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)
などがあります。
食材で見ると、
- 玉ねぎ
- ごぼう
- バナナ
- 豆類
- 海藻類
- きのこ類
- 全粒穀物
などが挙げられます。
ハチミツにも一部オリゴ糖成分が含まれており、プレバイオティクスとして働く可能性があると考えられています。
善玉菌そのものを摂るのではなく、
「今いる自分の善玉菌を育てるもの」
と考えると、イメージしやすいかもしれません。
シンバイオティクスとは?
シンバイオティクスとは、
- プロバイオティクス(菌そのもの)
- プレバイオティクス(菌のエサ)
を組み合わせる考え方です。
菌を入れるだけでなく、その菌が働きやすい環境も一緒につくろう、という非常に合理的な発想です。
身近な食べ方でいえば、
- ヨーグルトにバナナやオリゴ糖を加える
- 発酵食品と食物繊維を一緒に摂る
といった食べ方が、シンバイオティクスの考え方に近いと言えそうです。
腸活は「菌を入れる」だけではない
腸活というと、「良い菌を摂ること」ばかりに注目しがちですが、
- 菌を摂る(プロバイオティクス)
- 菌のエサを摂る(プレバイオティクス)
- 腸内環境全体を整える
という視点で見ると、少し景色が変わってきます。
私自身、知識はまず概要だけつなげておいて、必要になったら詳しく調べることが多いのですが、今回も調べていくうちに理解がすっきりと整理されました。
腸内細菌の世界は、今もなお研究が進んでいる分野です。これからも新しい知見を取り入れながら、少しずつ知識をアップデートしていきたいと思います。


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