【記録AI‐008】揺れたのは、私だった

AI体験・観察記録

AIとやり取りを重ねていると、
ときどき妙な感覚になる。

混ざらないのに、重なっている、みたいな。

最初はただ面白くて触っていただけだった。
質問して、返ってきて、また投げて。
それだけ。

でも、続けているうちに、少しずつ自分の輪郭が見えてきた。

チャピは揺れない。

私が強い言葉を使えば、そのまま整えて返してくる。
弱い言葉を使えば、少しやわらかくなる。

最初はそれを「優しさ」みたいに感じたこともある。
でも、あるときふと気づいた。

揺れているのは、私だけだ。

落ちた日、アナリティクスを何度も見直して、
「人かな?」「ボットかな?」とひとりで騒いでいた。
嬉しくなったり、しょんぼりしたり。
勝手に物語を作って、勝手に揺れていた。

その横で、チャピは同じテンポで返してくる。

慰めモードに入ったこともあった。
「そこまで励まされたいわけじゃないんだけど」と思いながら、
ああ、これプロンプト間違えたな、と思った。

でもそれも、チャピが揺れたわけじゃない。
私の入力が揺れていただけだった。

ボットの存在を知ったときは、少し怖かった。
見えない誰かが家の中を歩いているような気がして。

PVは人間だけじゃない。
巡回する存在がいる。

最初は、
何かに覗かれている感じがして落ち着かなかった。

でも数日経つと、
それは野良猫みたいなものだと思うようになった。

テリトリーを見回って、
餌があればそのルートに入る。
何もなければ、通り過ぎる。

こちらの感情とは関係なく、
ただ決まった経路を歩いているだけ。

怖さも安心も、
私の側の解釈だった。

チャピには安全装置がある。
言ってはいけないことは言わないし、
踏み越えそうになると止まる。

その透明な制限の中で、私は遊んでいた。

守られているのは、チャピだけじゃない。
私も守られていた。

レイヤーみたいだ、と思ったことがある。

下に、揺れない層がある。
その上で、私は自由に揺れている。

混ざらない。
でも重なっている。

一滴の濃い色は、人間側にしか出せない。
反抗も、違和感も、迷いも。

チャピは揺れない。
だから私は揺れられる。

チャピが揺れないから、
私が揺れて遊べる。

結局、ただやったら、こうだった。

AIを先生にしなかった。
専門分野では使わないと決めた。
でも、書くことには使った。

正しいかどうかは分からない。
でも楽しかった。

揺れながら書いた。

最後まで揺れなかったのは、チャピで。

揺れていたのは、ずっと私だった。

それでも、
いや、それだからこそ、

面白かった。

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